出日本記 -Exodus-

働く母、家族でアメリカ移住計画を綴ります

映画『シッコ』SiCKO (2007, Michael Moore)を見ました

Michael Mooreアメリカの医療制度の暗黒面を暴くドキュメンタリー SiCKO を観ました。助け合いの精神、を今一度、個人的な自分の生き方にも照らし合わせて考え、少し反省してしまいました。多くの人に見てほしい映画です。

誇張や脚色がある可能性もありますが、この映画によると、このアメリカという国にとって、人の命を扱う医療は福祉ではなく、利益を最大化するために存在するビジネスとなっており、そのためには人の命さえ、利益の最大化を左右する一要素でしかないようです

アメリカという国の一面を見た気がしました。私がこの映画を観て感じたアメリカとは、

  • 弱肉強食
  • 自由を保証する代わりに、すべては自己責任
  • 社会制度は一部の最も富めるもののためにあり、それより以下は切り捨てられる

 

調べるとどうも、そもそもアメリカ合衆国憲法生存権を保証していないようです。以下の抜粋は、この映画に描かれるアメリカの医療に関する社会の在り方のまさに根拠になっています。

 

アメリカ合衆国の医療より抜粋

アメリカ合衆国憲法には国民に対して生存権を保証する条項がなく、国民の生存権を守るために国が社会保障政策を整備する義務もなく、1966年の国際連合総会で採択され国民の生存権を規定した「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」にも加盟していないので、生命や健康を守るために必要な医療に対して、全ての国民に公費支出が適用されず、医療を受けられずに死に至る国民がいても、憲法に反する政策にはならない

それを知ってもなお、私は自分の命より大事な子供たちを連れて移住をするべきなのでしょうか。再考させられました。医療のシステムをよく知って、冷静に対策を考えておけばよいはずだ、と思っていたけど、それが揺らぎそうです。